鍼灸治療

”はり”と言うと、「痛くないのかな』などのマイナスイメージを持つ方も少なくはないでしょう。鍼にも様々な種類があり、当院では日本人の体質に合わせた髪の毛ほどの極めて細い鍼(0,10～0,20mm)を使用しています。ですので、痛みや不快感の心配はございません。お灸に関しても、いくつかの中から症状に合わせて選択していきます(温灸、灸頭鍼、棒灸、穴灸等)。熱刺激の強いものは使いませんので、こちらも不快感ややけどの心配はありません。むしろとても心地良く、眠ってしまう方も多くおられます。

いずれの場合も、症状、体質、施術部位等に合わせて、ご本人の反応やご意見も確認しながら治療を進めていきます。鍼やお灸の刺激は微弱で心地の良いものであっても、最大限にその作用を発揮してくれるのです。

鍼灸のソフトな刺激には、東洋医学でいう全身の「気・血・水」の流れを整えて血流改善や筋肉または内臓機能を高めたり、痛みを抑制させたりなどの作用があります。

鍼やお灸だけでも充分に症状が緩和される方も多いですが、より効果をあげるために、マッサージを含め症状によっては、遠赤外線による温熱療法や、吸角療法（カッピング）等を組み合わせながら治療を行います。

その他、身体全体を芯から温めてくれる、ダイエット機能付きの温浴器なども設置しております。冷えは万病の原因になり、血行と代謝の促進は病気予防と治癒には欠かせません。これらの方法を合わせて相乗効果を引き出し、体質改善を図りながら不快な症状、慢性疾患症状の軽減を目指していきます。

鍼は赤ちゃんの夜泣きや、かんしゃくなどにも有効です。（それに相応するいわゆる"ツボ "が存在し、ごく微量の刺激で状態が落ち着きます）

また小児や思春期、青年期の成長過程では、心身の不安定からくる自律神経失調症状がおこりやすく、繊細な状態の中にあるご本人がそれを訴えることもむずかしく、ひとりで抱え苦しんでいるというケースが少なくありません。(うつ、不安障害、摂食障害、不眠、頭痛,消化器系の不調、夜尿症など）

刺激の少ない優しい鍼とお灸は、未成年の方の未発達な自律神経バランスを整えて、心の安定や身体に現れた症状の改善も助けてくれます。